2022.07.19
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露天風呂でよく耳にする「源泉かけ流し」とは何か?
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温泉地や露天風呂ではよく「源泉かけ流し」という言葉を耳にしませんか?
しかし、なんとなくイメージはできてもどのような温泉か正しく把握している方は少ないですよね。
今回は露天風呂でよく耳にする「源泉かけ流し」とは何か、その魅力や「循環ろ過式」との違いについてもあわせてご紹介致します。
露天風呂の「源泉かけ流し」とは?
露天風呂の「源泉かけ流し」とはその言葉通り、源泉の温泉水がかけ流しされている状態です。
循環器具を用いてろ過されているわけではなく、「源泉から湯水を直接引いている温泉」という認識がなされています。
しかし一方では、温泉地域や団体によって「源泉かけ流し」の定義が曖昧になってきています。
「循環ろ過式を使っていない」「加水・加温・消毒は行っていない」といったように要件が示されている場合もありますが、明確には統一されていないのが事実です。
そのため「源泉かけ流し」であっても、温度調節を目的として加水・加温は行っているという施設があることも珍しいことではありません。
この点が曖昧ではありますが、これは一概に言えるものではなく、地域・事業者などによってその見解も異なってきます。
露天風呂「源泉かけ流し」の魅力は?
露天風呂の「源泉かけ流し」の魅力としては、源泉に含まれる天然成分を損なうことなく、本来の泉質を感じることができる点にあります。
各温泉が本来もっている温泉の匂い・色味・肌触り・成分を直接感じることができます。
源泉の成分濃度が高いため、泉質によって受ける適応症も身体に表れやすくなります。
「循環ろ過式」の温泉とは?
では、「循環ろ過式」の温泉とはどのようなものを指すのでしょうか?
温泉の「循環ろ過式」とは循環器具を用いて浴槽内のお湯を循環させ、そのお湯をろ過器に通し、清潔な状態に保っている状態の温泉を意味します。
実際のところ、循環ろ過のみでお湯を綺麗にしているというわけではなく、多くの施設においては新しい温泉水を浴槽内に足しつつ、循環ろ過も行っている「循環ろ過かけ流し併用式」を取り入れられています。
では「源泉100%かけ流し」とは?
「源泉かけ流し」と「源泉100%かけ流し」は、原理としては同じ方法で浴槽内にお湯を注いでいます。
「では何故名称が違うのか」ということですが、その理由として「温泉の温度調節方法の違い」が考えられます。
高温の温泉が多い日本では、適温になるまでお湯の温度を冷ますための温度調整が行われることが一般的です。
その時の温度調整の方法として、源泉に水を加えてある程度冷ましていく「加水」の方法が採用されることがあります。
逆に、温泉の温度が低い場合には「加温」を行い、お湯の温度を高めていきます。
以上のことから、加水・加温を行っている温泉のことを「源泉かけ流し」、加水・加温の実施していない温泉のことを「源泉100%かけ流し」と呼び分けられるようになったとされています。
「源泉100%かけ流し」でも温度調整をしている温泉もある
ただ、温度調整をしている「源泉100%かけ流し」の温泉もあります。
加水は行わず、一度貯水槽にお湯を溜めて冷却することでお湯の温度を下げるという方法もあります。
温度調整している温泉がすべて「源泉かけ流し」というわけではなく、「源泉100%かけ流し」の場合もあるということを知っておくとお得な気分になれるかもしれませんね。
おわりに
今回は露天風呂でよく耳にする「源泉かけ流し」とは何か、その魅力や「循環ろ過式」との違いについてもあわせてご紹介致しました。
「源泉かけ流し」の定義は曖昧な部分が強く残っていますが、一般的には「何も手を加えずに浴槽内にかけ流されているもの」を指しています。
兵庫県/山陰湯村温泉湧泉の宿ゆあむの大浴場では、湯村温泉の源泉が日本屈指の98℃と高温のため、加水しております。
また多くの施設同様「循環ろ過かけ流し併用式」を取り入れています。
大浴場でどうぞごゆっくりとお過ごしくださいませ。