2021.10.21
お知らせ
長い歴史をもつ温泉地「湯村温泉」はどのようにして開湯した?
兵庫県の北部にある、「但馬の国」。その但馬の国の豊かな自然に囲まれた温泉こそが「湯村温泉」です。
今回は但馬の温泉地「湯村温泉」はどのようにして開湯したのか、また湯村温泉の地域情報やお湯の泉質に関してもあわせてご紹介致します。
「湯村温泉」はどのように開湯したのか?
湯村温泉は今から1,150年ほど前、嘉祥元年である848年に、この地に立ち寄った慈覚大師によって開湯したと伝えられています。
一方、木片に墨で「二方郡 温泉郷五戸私部庭足 四斗五升」と書かれている木簡(もっかん)が見つかったことにより、すでに奈良時代にはこの湯村温泉があったとも考えられています。
長い歴史をもつ湯村温泉は、現在もその温泉自体は昔と変わらずにこんこんと湧き続けており、泉量・泉質は少しも衰えをみせていません。
「湯村温泉」とはどんな場所?
日本海側の山陰地方、兵庫県北西部に位置している湯村温泉。
そんな湯村温泉の南部には、国定公園に指定された「氷ノ山後山那岐山国定公園」があり、「扇ノ山」を中心として山岳が連なりをみせます。
自然がとても豊かであり、上山高原・畑ヶ平高原、小又川渓谷・霧ヶ滝渓谷のエリアは、ブナ・トチなど数多くの原生林に覆われています。
また、湯村温泉の周辺地には、冬にウィンタースポーツを楽しむことができる「但馬牧場公園スキー場」や、樹齢1,000年以上ともいわれる大カツラがある「たじま高原植物園」、幻想的な景色を望むことができると有名な「竹田城跡」などがあります。
湯村温泉の「泉質」について
湯村温泉の元湯は「荒湯」とも呼ばれており、98度の高温泉が毎分470リットルも湧き出しています。
また湯村温泉の泉質は、「低張性弱アルカリ性高温泉」。
無色透明で肌に優しいやわらかなお湯で、通称「美人の湯」とも呼ばれています。
このお湯に浸かることで古い角質が綺麗に落ち、肌の新陳代謝が促進されるため、肌がツルツル・すべすべになります。
さらに湯冷めも起こしにくくなるので、「毎年冬の時期になると身体の冷えに悩まされる」という冷え性の方にもおすすめです。
ほかにも切り傷や火傷、また神経痛・関節痛・五十肩といったさまざまな症状の改善にも効果があるとされています。
お湯はとくに味やニオイはありませんが、少しとろみがあるのが特徴です。
これはお湯に重曹が含まれているためです。このとろみのあるお湯こそが肌に良い効果を与えてくれます。
湯村温泉のお湯の成分は料理にも適しているとされており、荒湯で山菜をゆがくことで余分なアクが抜けて美味さが増したり、荒湯でなめらかな舌触りの湯豆腐を作ることができたりします。
温泉街の風情も愉しめる湯村温泉
湯村温泉の温泉街中心部にはもくもくとした白い湯煙が立ち上がっているため、温泉街の風情を愉しむこともできます。
温泉街を散策するだけでも充分風情がありますが、ぜひ体験していただきたいのが、高温の湯壺を使って作る温泉たまご作りと、温泉街の中心部の川沿いにある「足湯」に浸かることです。
湯村温泉の地に訪れた際には、ぜひこの足湯にゆっくりと浸かりながら、湯村温泉の名物である荒湯で作られた温泉たまごを頬張って、湯村の土地を満喫してみてくださいね。
おわりに
今回は但馬の温泉地「湯村温泉」はどのようにして開湯したのか、また湯村温泉の地域情報やお湯の泉質に関してもあわせてご紹介致しました。
湯村温泉が開湯してから約1,150年の月日が流れています。
しかし、そんな長い歴史を誇る温泉地でありながら、温泉自体の泉量・泉質は少しも衰えておらず、湯村温泉は今もなお人々の間で愛され親しまれ続けています。
湯村温泉に訪れた際にはぜひ温泉街の昔ながらの趣を感じつつ、さまざまな効能をもつお湯に浸かって癒されてくださいね。